日常生活における放射線について考えよう
2011年3月11日に日本近海の三陸沖で2011年東日本大震災が発生しました。現在,これに起因した東京電力福島第一原子力発電所における原子力事故の対応等が進められています。周辺からは放射性物質が検出され,環境中に放出された放射性物質による健康影響に関する不安が各地域で高まっています。
我々は,これまでに茨城県立医療大学周辺の環境放射線量,放射性物質の降下量,水道水などのモニタリング調査を実施して,健康影響などについての推計作業を進めています。現状のデータからは,大学周辺において特別な対策を必要とする根拠はなく,普段通りの日常生活を送って差支えないと考えます。また,今後も周辺の状況を引き続き監視し,状況の変化に即応できるような体制を準備中です。
これらの状況を周辺住民の方々にわかりやすく説明することは大学としての役割の一つであります。そこで,茨城県立医療大学・地域貢献研究センターでは,正確な情報を発信・伝達することが必要だと考え,連携協力協定を締結している阿見町との共催により公開講座を開催することを企画いたしました。ふるってご参加下さるようご案内いたします。
日時
平成23年4月24日(日曜日)13時から15時まで
会場
茨城県立医療大学 大講義室
講師
佐藤 斉(放射線技術科学科・准教授)
学位資格
博士(医学),診療放射線技師,第1種放射線取扱主任者,第1種作業環境測定士
専門分野
放射線安全管理学,放射線計測学
現在の主な研究テーマ
医用放射線の有効利用・医療被爆の解析,広範囲放射能汚染地域における線量評価技術の開発,放射線遮蔽の最適化手法の開発
主な社会貢献活動
チェルノブイリ原子力発電所事故による汚染地域住民の被曝・健康に係る現地調査(国際プロジェクトによる現地調査,広島大学原爆放射線医科学研究所),カザフスタン共和国セミパラチンスク核実験場周辺住民の被爆評価(広島大学原爆放射線医科学研究所)などを担当した。
窪田 宜夫(放射線技術科学科・教授)
経歴
副学長,放射線技術科学科長を歴任した。
学位資格
医学博士
専門分野
放射線生物学,放射線治療学
現在の主な研究テーマ
細胞内シグナル伝達阻害による放射線増感
研究の概要
放射線治療の基礎研究として,腫瘍細胞の抵抗性に関わる細胞内のシグナル伝達を阻害して,腫瘍細胞の放射線感受性の増強を図るための細胞レベル,分子レベルの研究を進めている。
最近の研究成果
ブロッコリー由来の抽出物スルフォラファンに放射線増感効果があることを発見した。
対象
県民の皆様
定員
500名
受講料
無料
申込方法
申込用紙に必要事項を記入し,ファクスまたは郵送いただくか,Eメールや電話で申込みください。当日の参加も歓迎いたします。
*定員を超えた場合は,事前に申し込みされた方を優先させていただきます。
電話番号
029-888-4000(代表)
ファクス番号
029-840-2301
*申込みの際に取得した個人情報は,茨城県立医療大学公開講座に使用し,この目的以外には使用しません。