
濱田 理人Hamada Michito
医科学センター
- 職位:
- 教授
- 学位:
- 博士(医学)
- 専門分野:
- 解剖学
- E-mail:
- hamadami(a)ipu.ac.jp ※メールの際は(a)を@に変えてご利用ください。
研究のキーワード
解剖学、転写因子、マクロファージ、納豆
主な担当科目
人体の構造
人体の構造と機能
研究概要
マクロファージは、組織の恒常性維持や免疫応答において中心的な役割を担う細胞です。私たちはこのマクロファージの機能を、転写因子MAFBの制御機構を軸に解明しています。特に、ファスティングや交感神経刺激が脂肪組織内のマクロファージに与える影響、そしてそれに伴う神経‐免疫クロストークの変化に注目しています。
また、納豆由来の発酵成分がマクロファージの炎症制御や代謝性疾患、動脈硬化に及ぼす影響についてもモデル動物を用いて検証を進めています。発酵食品の生理活性を、分子レベルで明らかにすることを目指しています。
最近の論文
タイトル:MAFB in macrophages regulates cold-induced neuronal density in brown adipose tissue
掲載誌:Cell Reports, Vol.43, Issue 4, Article 113978 (2024)
https://doi.org/10.1016/j.celrep.2024.113978
https://www.tsukuba.ac.jp/journal/medicine-health/20240326140000.html
概要:寒冷刺激下での褐色脂肪組織における交感神経密度の調節に、マクロファージ内の転写因子MAFBが重要な役割を果たすことを明らかにしました。
タイトル:Natto consumption suppresses atherosclerotic plaque progression in LDL receptor-deficient mice transplanted with iRFP-expressing hematopoietic cells
掲載誌:Scientific Reports, Vol.13, Article number: 22469 (2023)
https://doi.org/10.1038/s41598-023-48562-y
https://www.tsukuba.ac.jp/journal/medicine-health/20231220140000.html
概要:納豆の摂取がマクロファージの炎症制御を介して動脈硬化の進行を抑制することを、遺伝子改変マウスモデルにより実証しました。
指導テーマ
学部: 食品によるマクロファージへの抗炎症性効果の検証
大学院: 食品機能性因子によるマクロファージ活性制御メカニズムの統合的解析
学生へのメッセージ
・研究を進めるうえで、最も大切なのは「自分が本当にやってみたいこと」に正面から向き合うことだと考えています。
その結果が、教科書を書き換えるような普遍的な発見になるのか、誰かの健康や生き方に寄与するものになるのか──。
そう問い続けることで、研究はより深く、意味あるものになるはずです。
解剖学は3Dグラフィック、VR(仮想現実)など最先端技術と相性がよく、最近ではAIを活用した効率的な学習法も検証しています。
好奇心が強く、漫画・アニメ・映画・音楽・eSports・コーヒー・犬・育児など、いろいろ浅く広く楽しんでいます。面白いことがあれば、ぜひ教えて下さい。