医療現場での評価が高く,バランスのとれた人材を育成
学生と教員
本学では,「開かれた教育」という考え方から,学生と教員が学内メールでやりとりをしたり,学生ホールでの交流や研究室での談話などを通して,絶えず相互理解を深めあっています。このコミュニケーションの多さは,学生と教員の関係であると同時に,専門職を目指す者と,豊かな臨床経験をもつ大先輩という同志的な結びつきによるものではないでしょうか。卒業生の来訪も多く,その時々に,教員は職種の先輩として適切なアドバイスを行っています。最近では卒業生との勉強会,研究会なども開かれています。
教育の原動力
本学の特色の一つに付属病院の存在があります。本学の学生・教職員と付属病院スタッフが共に学びあえることで,臨床・教育・研究の向上に繋がっています。これらの協力体制の充実が教育の原動力となり,学生・教員自らの専門領域の実践力を高めることを可能にしています。
付属病院の意義
付属病院では,それぞれの専門職が科学的な知識に基づき、患者さんを中心としたチーム医療を実践しています。リハビリテーション専門病院であることから、学生は、対象者が持つ力を最大限に発揮し、生涯にわたってその人らしい生活を送るための関わりや環境について深く学ぶことができます。また、在学生はボランティアとして多くの病院関連の行事に参加し,患者さんとの触れ合いを持っています。
社会的評価を示す就職実績
実践力重視の教育と,医療人としての基本的な姿勢の育成(社会人としての基本,対人関係の重視)が社会的に高く評価され,第1回の卒業生から現在まで就職率100%を達成しています。
本学カリキュラムの3つの特色
1.「チーム医療」への対応
現代の日本は,世界でも類をみない急速な少子高齢化や疾病構造の変化,慢性疾患の増加など,過去に経験したことのない問題を抱えています。こうした状況の中で,限りある人材,資源,財源等をいかに配分し,効率的に活用していくかが問われているほか,地域で生じる具体的課題を解決するためにも,国際的動向に常に目を向けていくことが必要です。各保健医療職には,学識や技術の深化とともに多職種との連携・協働(チーム医療)が求められています。
本学では,チーム医療に関する専門教育のため,IPEコース(多職種連携教育コース)を設け,学年毎に段階を追って多職種協働に関する学修を深めていきます。仲間とのチームワーク作りから始まり,徐々に現場の見学や実習,他大学との交流も取り入れ,チーム医療の本質を学びながら,4年間を通じて多職種協働に必要な能力を養うことを目的としています。
2.「地域指向型医療」への対応
本格的な少子高齢社会を迎えて,通院や入院が困難な患者さんのための訪問看護や在宅ケアなどを中心にした「地域指向型医療」がますます重要になっています。「地域理学療法学実習」や「在宅看護実習」では,在宅療養者の家庭を訪問して,在宅ケアの実際にふれます。
3.「茨城県立医療大学付属病院」での実習
1996年に国公立の医療系大学として全国初のリハビリテーション専門病院を開設しました。地域の保健・医療に貢献するとともに,大学と連携した教育・研究の場として活用されており,付属病院での実習をとおして医療現場と直結した実践的な教育を行っています。