![]() ![]() |
2025/02/19 現在 |
詳細情報へ 授業計画へ | << 最終更新日: 2025年2月10日 >> |
カリキュラム名 /Curriculum |
授業コード /Course Code |
2003 | |
---|---|---|---|
授業科目名 /Course Name |
高次脳機能と先端ニューロサイエンス | 時間数 /Time |
30時間 |
単位数 /Credits |
2 | 必修・選択 /Subject Choice Type |
選択 |
履修年次 /Year |
前期課程1年 , 前期課程2年 | 科目区分 /Course Group |
応用科目 |
対象学生 /Target |
保健医療科学専攻 | ||
科目責任者 /Responsible Person |
河野 豊 | 他専攻学生の履修 /Other Major Students |
不可 |
担当教員 /Instructor |
★石井大典、青山敏之、山本 哲、井出政行 | ||
開講学期および日時について の備考 /Notes |
開講学期 /Semester Offered |
曜日 /Day |
時限 /Period |
---|---|---|
後期 | 月曜日 | 6 |
後期 | 月曜日 | 7 |
授業の概要 |
高次能機能を評価し、病態を解明する最先端の科学について、非侵襲的解析方法の開発の経過などを介して概説する。 本講では、これらの機能局在やネットワークを計算理論的手法やAIなどの先端技術取り入れた脳波や機能的MRI、グラフ理論やシナジー解析など新たな解析方法を紹介しながら、脳科学の基礎からアルツハイマー病や外傷性脳損傷による高次脳機能障害の臨床まで、受講者と議論しながら学修する。さらに、近年では脳機能を非侵襲的に捉える脳機能画像が発展してきている。本手法により基本的な運動、知覚、言語などに加えて疼痛や気分などを非侵襲的に測定することができる。機能的MRIにおける手法としてはブロックタスク、resting state functional MRI、tensor imagingなどの脳機能ネットワークを明らかにしていく手法がある。また、MRスペクトロスコピーでは代謝産物なども測定できるようになってきている。さらにはSPECTを用いた手法により脳血流、代謝物なども測定できるようになってきており、これらの研究手法を用いた研究手法について概説する。 |
---|---|
授業のキーワード |
高次脳機能、脳領域、、脳内ネットワーク、機能局在、計算理論的手法、AI、脳波、機能的MRI、グラフ理論、シナジー解析、脳機能画像、resting state functional MRI、tensor imaging、SPECT、PET |
授業の目的 | 高次能機能を、基礎科学的視点、神経生理的視点、臨床的視点など、多角的な視点に立って説明することができ、その機能や病態の解明に用いられている非侵襲的解析方法などの先端科学の原理や手法について理解し、臨床応用への展望や問題点について議論することができる。 |
授業の到達目標 |
(1)高次能機能を多角的な視点に立って理解して説明することができる (2)高次脳機能の解明に用いられてい先端科学の原理や手法について理解できる (3)高次脳機能障害を呈する疾患を理解し、先端科学による評価について理解できる (4)高機能機能に対する先端科学の優位性や問題点について議論することができる。 |
授業時間外の学習に関する事項 | 高次脳機能に関する最新の論文を検索し、その概要を理解して、授業内での議論に活用するように心がけてください。 |
教科書 |
教科書は特に指定しない。 資料は、適宜、講師より提供する。 |
参考文献・その他資料 | 講義内で関連する参考文献や書籍を適宜紹介する。 |
成績評価方法 |
成績評価は講義内での講師と学生間の議論の状況などにより、以下の点について評価する。 (1)高次能機能を多角的な視点に立って理解して説明することができるか (2)高次脳機能の解明に用いられてい先端科学の原理や手法について理解できているか (3)高次脳機能障害を呈する疾患を理解し、先端科学による評価について理解できているか (4)高機能機能に対する先端科学の優位性や問題点について議論することができるか |
担当教員から |
われわれは、日々、知識に基づいて行動を計画して実行したり、状況に応じて物事を適切に判断したりして生活している。このような複雑で人間らしい脳機能は、高次脳機能とよばれ、多くの脳領域の活動が大脳白質内に張り巡らされた脳内ネットワークを介して伝播されることによって達成されている。 高次脳機能の解明に対して、多くの先端ニューロサイエンスが応用され、日々進歩しています。本講では受動的な授業ではなく、インターラクティヴな講義を目指します。講義を受けて、受講生自らの経験や自己学習の成果など積極的な発言を期待しています。 |
受講条件 | 特になし |
実務経験を有する担当教員 | 河野 豊(医師、研究分野は神経内科学、臨床神経生理学、特にニューロモデュレーションなどの脳刺激法)、石井大典(作業療法士、研究分野は神経科学、特に動物モデルからヒトを対象とした神経生理学研究を専門とする)、青山敏之(理学療法士、研究分野は神経科学で特に電気生理学手法と動作筋電図法を用いた運動制御機構の解明を専門とする)、山本 哲(理学療法士、研究分野は中枢神経系理学療法学、医工連携、特に脳画像を用いた症例評価を専門とする)、井出政行(高次脳機能の観点から見た精神症状の理解について現在の知見を紹介し、適切な評価方法について議論する) |
回 /Times |
時間 /Time |
授業内容 /Methods and contents |
授業の到達目標 /Attainment Target |
担当教員 /Instructor |
教授・学習法 /Learning Method |
---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 高次能機能とはなにか。基礎科学的視点、神経生理的視点、臨床的視点から解説する。 | (1) | 河野 | 講義 |
2、3 | 4 | 空間認知の神経機構および半側空間無視の病態と治療の神経機序について学修する. | (1)(2) | ★石井 | 講義、討論 |
4、5 | 4 | 認知・情動発現の神経機構およびストレス関連障害の病態と治療の神経機序について学修する. | (2)(3) | ★石井 | 講義、討論 |
6、7 | 4 | 冗長性の高い身体運動を効率的に制御するために我々ヒトはどのような戦略を用いているのかについて、筋シナジーの観点から解説する。 | (2)(3) | 青山 | 講義、討論 |
8、9 | 4 | 機能的MRIやSPECTを用いた脳機能画像の解析手法について講義を行い、高次脳機能障害患者への応用について議論を行う。 | (2)(3) | 山本 | 講義、討論 |
10、11 | 4 | 運動や移動に関わる高次脳機能障害を呈した症例を例示し、高次脳機能障害患者に対する評価・介入について議論を行う。 | (2)(3) | 山本 | 講義、討論 |
12、13 | 4 | 高次脳機能の観点から見た精神症状の理解について現在の知見を紹介し、適切な評価方法について議論する。 | (2)(3) | 井出 | 講義、討論 |
14、15 | 4 | 全講義を通じて得た知識をもとに、受講者で高機能機能に対する先端科学の優位性や問題点について議論する。 | (4) | 河野 | 総合討論 |