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2025/02/19 現在 |
詳細情報へ 授業計画へ | << 最終更新日: 2024年11月8日 >> |
カリキュラム名 /Curriculum |
【R4カリキュラム】 | 授業コード /Course Code |
22252038 |
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授業科目名 /Course Name |
神経障害と対応 | 時間数 /Time |
30時間 |
単位数 /Credits |
2 | 必修・選択 /Subject Choice Type |
必修 |
履修年次 /Year |
2年 | 科目区分 /Course Group |
専門基礎科目 |
対象学生 /Target |
理学療法学科 , 作業療法学科 | ||
科目責任者 /Responsible Person |
河野 豊 | 他専攻学生の履修 /Other Major Students |
‐ |
担当教員 /Instructor |
松下 明、山本 哲、石井大典 |
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開講学期および日時について の備考 /Notes |
開講学期 /Semester Offered |
曜日 /Day |
時限 /Period |
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前期 | 金曜日 | 2 |
授業の概要 | 理学療法・作業療法に関係深い神経・筋疾患でみられる主要な障害の特性について、その病態や発症機構について学習する。また、主要な神経・筋疾患について、その疾患概念を理解する。さらに、神経系の障害評価や、検査に必要な神経科学的な基礎知識についても学習する。また、それぞれの神経系の障害に対する医学的リハビリテーション上の対応・治療の概略を学習する。この科目では、知識を教授するための一方通行の授業ではなく、学生が積極的に学習に取り組むために、適宜、小課題を課したり、自ら問題解決のために、調べることを前提として授業を進めるので、自主的な学習態度を期待している。 |
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授業のキーワード |
脳卒中(脳血管障害)、中枢神経変性疾患、筋疾患、末梢神経疾患、中枢神経感染症、機能性疾患、先天奇形 運動障害(片麻痺、不随意運動、運動失調)、感覚障害、高次脳機能障害、意識障害、認知機能障害、脳腫瘍、頭部外傷、外傷性脳損傷 |
授業の目的 | 理学療法・作業療法と深く関係する運動障害、感覚障害と疼痛、認知障害などの障害が現れる病態について、背景にある基礎的領域の知識を元に理解する。このような知識を背景に、医学的リハビリテーションの対象となりやすい主要な神経系・筋の障害や背景にある疾患について、徴候、障害と病態の係わりや、評価のプロセス、急性期と慢性期の病態の相違、リハビリテーション上のリスク、及び治療体系の中での理学療法・作業療法の位置付けなどについて理解する。 |
授業の到達目標 |
1 運動障害(運動麻痺、運動失調、不随意運動)の病態と発症機構を述べられる。 2 感覚系の異常について、その発現するメカニズムを述べられる。 3 疼痛発現のメカニズムについて理解し、疼痛緩和に関する治療体系を述べられる。 4 意識障害のスケールを説明し、評価に応用できる。 5 中枢神経障害、中でも認知障害(高次脳障害)に起因する機能・ADL(Activities of Daily Living)障害について述べられる。 6 神経系の評価について、上記の1.〜5.の知識を元に神経科学的背景を述べられる。 7 脳卒中の発症機構を、それぞれの病型に即して、述べられる。 8 生活習慣病としての脳卒中について、予防的な観点から述べられる。 9 回復過程におけるステージ(グレード)と運動障害の関連について述べられる。 10 脳卒中の治療体系を説明し、リハビリテーションの位置付けを述べられる。 11 神経変性疾患(Parkinson病、脊髄小脳変性症、筋萎縮性側索硬化症、など)の疾患概念を述べられる。 12 各変性疾患におけるimpairmentに関して、評価方法の背景にある神経科学的意味を述べられる。 13 各変性疾患の難病としての意味を理解し、慢性期患者の療養上の問題点と必要なサポートについて述べられる。 14 主要な末梢神経障害について、病態と障害の発現の様式とその評価に関わる神経科学的意味を説述べられる。 15 主要な筋疾患について、病態と障害の発現の様式とその評価に関わる神経科学的意味を述べられる。 16 脳性麻痺の概念と病態・障害を述べられる。 17 リハビリテーションと関連する神経生理学とその検査法を述べられる。 18 主要な頭部外傷の病態とそれによる障害について述べらる。 19 遷延性意識障害の病態を述べ、療養上の問題点を述べられる。 20 ポリオとポリオ後症候群の概念を述べられる。 21 多発性硬化症の病態を障害に関連付けて述べられる。 22 頭部外傷・外傷性脳損傷の病態と障害を関連付けて述べられる。 23 脳腫瘍の病態と障害を関連付けて述べられる。 |
授業時間外の学習に関する事項 | 配布する資料やテキストによって、毎回、予習、復習を行うことが必要です。 |
教科書 | 授業のなかで紹介していきます。 |
参考文献・その他資料 |
配布資料: 授業で使用するパワーポイントのスライドは、資料として配布しますので、復習に活用してください。 柳澤 信夫、柴崎 浩『臨床神経生理学』 医学書院 医療情報科学研究所編: 病気がみえるvol7 『脳・神経』 メディックメディア 田崎義昭、斎藤佳雄:『ベッドサイドの神経の診かた(第17版)』 南山堂 神経系の評価・診察法についてのテキストです。他の授業でも使用すると思います。 石合純夫:『高次脳機能障害学』 医歯薬出版、2003年:(作業療法学科の学生は、3年次の作業療法専門科目で指定教科書になりますので早めに入手されたい。理学療法学科の学生も自習のためには分かりやすい本なので、購入を勧めます。) 学内教育WEBサイト(授業開始時に指示) |
成績評価方法 |
学期末に、Multiple Choice Questionによる総合的評価を行う。学習到達度を測定するために、随時、ショートテストを行うことがある。他、学習内容に関してリポート課題を出し、提出を求めることがある。毎回の講義では、出欠を確認する。全講義の3分の2以上の出席を単位認定の一要件とする。履修規則による再受験は認める。 【再受験の取扱:有、 出席時間数要件:2/3以上】 |
担当教員から |
これまでに学修した基礎的な領域(生理学や解剖学)に立脚して、どのように神経系の障害をとらえていくかを、解説します。特に大切なことは、病態をよく理解し、目の前の障害をどう科学的に説明するかという習慣を、この授業を通して学びとってほしいと思います。また、自主的に、目の前で見ている現象を、科学的に理解するために、どのような方法で調べていくかを身に付けるよう、求めます。 必要に応じて授業内容を変更することがありますことをご了承ください。 質問などがありましたら、遠慮なく授業の前後にしてください。それが難しいときは、メール:kohno@ipu.ac.jpまでお願いします。 |
受講条件 | |
実務経験を有する担当教員 |
実務経験を有する教員名:河野 豊、松下 明、山本 哲、石井大典 河野と松下は、それぞれの分野の専門医(河野:神経内科専門医、松下:脳神経外科専門医)として、付属病院にて臨床医療に携わっており、それらの経験を踏まえて授業を行う。 山本は理学療法士として、付属病院で脳卒中や神経難病のリハビリテーションの実務経験があり、授業ではその経験をともに実例を紹介しながら進めていく。 石井は作業療法士として、認知機能障害や高次脳機能障害のリハビリテーションの実務経験があり、授業ではその経験をもとに、具体的な症状を紹介しながら進めていく。 |
回 /Times |
時間 /Time |
授業内容 /Methods and contents |
授業の到達目標 /Attainment Target |
担当教員 /Instructor |
教授・学習法 /Learning Method |
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1 | 2 | 総論 運動障害の病態(1)〜1)運動系の基礎、2) 片麻痺の病態 運動障害の病態(2)〜1)運動麻痺(特に片麻痺) 【錐体路、錐体外路、大脳基底核、小脳、脊髄】 |
1・6 | 河野 | 講義 |
2 | 2 | 総論 運動障害の病態(3)〜1)不随意運動、2)各種の不随意運動 【振戦、ミオクローヌス、アテトーシス、無動、寡動】 |
1・2・3・4・6・19 | 河野 | 講義 |
3 | 2 | 総論 認知機能障害 【アルツハイマー病、軽度認知機能障害(MCI)、treatable dementia】 |
5 | 河野 | 講義 |
4 | 2 | 各論 脳卒中の障害と病態1 【心原性脳梗塞、ラクナ梗塞、アテローム血栓性型脳梗塞】 |
7・8 | 河野 | 講義 |
5 | 2 | 各論 脳卒中回復過程における障害像と、理学・作業療法の考え方各論 【回復期リハビリテーション、障害受容、維持期リハビリテーション】 |
7・8 | 山本 | 講義 |
6 | 2 | 各論 脳卒中の障害と病態2 【脳出血、くも膜下出血】 |
9・10 | 石井 | 講義 |
7 | 2 | 各論 パーキンソン病の病態と障害 【主要四徴候、日運動症状、ジスキネジア、日内変動】 |
11・12・13 | 河野 | 講義 |
8 | 2 | 各論 脊髄小脳変性症、多系統萎縮の病態と障害 【遺伝性、孤発性、線条体黒質変性症、シャイ・ドレーガー症候群、オリーブ橋小脳萎縮症】 |
11・12・13 | 河野 | 講義 |
9 | 2 | 各論 運動ニューロン疾患の病態と障害 運動ニューロン疾患の代表例:筋萎縮性側索硬化症 その他の運動ニューロン疾患 【上位運動ニューロン徴候、下位運動ニューロン徴候、陰性徴候、在宅人工呼吸器】 |
11・12・13・20 | 河野 | 講義 |
10 | 2 | 各論 中枢神経感染性疾患 免疫性疾患(多発性硬化症、ギランバレー症候群など)の病態と障害 【先行感染、キャンピロバクター、脳炎、髄膜炎、髄液検査】 |
14 | 河野 | 講義 |
11 | 2 | 各論 末梢神経疾患の病態と障害 【慢性炎症性脱髄性多発神経根炎、糖尿病性末梢神経障害、多発ニューロパチー、単ニューロパチー、多発単ニューロパチー】 |
21 | 河野 | 講義 |
12 | 2 | 各論 筋疾患の病態と障害 【筋ジストロフィー症、ベッカー型、顔面肩甲上腕型、筋緊張型】 |
15 | 河野 | 講義 |
13 | 2 | 各論 発作性疾患 脳性麻痺 成人期に見られる奇形疾患 【てんかん、脳性麻痺、退行、二分脊椎】 |
16 | 河野 | 講義 |
14 | 2 | 各論 頭部外傷、外傷性脳障害、脳腫瘍の病態と障害 【硬膜外血種、硬膜下血種、水頭症】 |
22・23 | 松下 | 講義 |
15 | 2 | 各論 神経機能の評価〜リハビリテーションと関連する神経生理学的検査〜 【脳波、誘発脳電位、神経伝導検査】 |
17 | 河野 | 講義 |