| 授業科目名:【H21カリキュラム】人体の代謝と薬理(1047) | 担当教員:◎武島玲子 大瀬寛高 坂内四郎 相良順一 |
| 開講学期および日時: 後期 木曜日 5時限 | 1年次[必修] 2単位 30時間 |
| 人体の構成成分の種類とそれらの分子構造及び機能を学ぶ。これらの分子の代謝経路及びその調節機能を理解させ生命現象の基本を学ぶ。また生合成機構、分解経路、エネルギー代謝、遺伝情報発現機構を学び、それらの異常に起因する疾患についても分子レベルから原因と症状を理解し,治療方針の基本について理解する。 薬物の作用機序について,代謝経路の作用部位や作用発現の形式を各器官別の疾患と関連させて理解する。また,薬物の投与法・体内分布・代謝などの動態および薬物の構造と活性との関連について学習する。さらに,医薬品の副作用および相互作用について学び,医薬品の有害作用の理解を深める。 |
| 生命現象を生体構成成分の性質に基づいて理解し、また疾患を分子レベルから理解する。また、患者に医薬品を投与するために必要な,薬学的特性を理解する。 |
| 1 タンパク質及びアミノ酸の構造、性質、構造解析手法、種差、遺伝との関係を説明できる。 2 酵素の種類、性質、補助因子、阻害因子、酵素活性と化学構造との関連を説明できる。 3 糖の基本構造と化学反応性、糖代謝の役割と制御様式を説明できる。 4 脂質の基本構造と物理科化学的性質、分解機構、合成、不飽和化について説明できる。 5 アミノ酸代謝、ヌクレオチドの構造と代謝を説明できる。 6 ビタミンとミネラルの構造と機能、それらの欠乏症と過剰症を説明できる。 7 核酸の構造と機能との関連を説明できる。 8 DNAの複製・修復について説明できる。 9 遺伝子操作の原理、方法及び医学への応用と問題点を述べることができる。 10 医薬品とはどのようなものか説明できる。 11 医薬品とかかわりある法規のうち,重要な事項について説明できる。 12 医薬品の薬理作用について説明できる。 13 医薬品の副作用,相互作用について,代表的な事項について説明できる。 14 感染症治療の作用機序を理解し,代表的な医薬品の特徴を説明できる。 15 抗癌剤の作用機序を理解し,代表的な医薬品の特徴を説明できる。 16 中枢神経系,末梢神経系に作用する薬物について,その薬理効果と疾患の関係を説明できる。 17 心臓血管系に作用する薬物について,その薬理効果と疾患の関係を説明できる。 18 呼吸器系,消化器系,腎機能に作用する薬物について,その薬理効果と疾患の関係を説明できる。 19 ホルモン,ビタミン,オータコイドの役割を理解し,それらと関係のある医薬品の薬効について説明できる。 20 医薬品を患者に正しくかつ効果的に用いるために必要な事項について説明できる。 |
| 回 | 時間 | 授業内容 | 行動目標 | 担当教員 | 教授・ 学習法 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2 | アミノ酸・タンパク質の構造と機能、構造解析方法、、遺伝との関係 【光学異性体、両性電解質、極性アミノ酸、非極性アミノ酸、ペプチド結合、一次構造、二次構造、三次構造、水素結合、疎水結合、αヘリックス、βシート、サブユニット、変性】 | 1 | 坂内 | 講義 |
| 2 | 2 | 酵素の構造と機能、酵素活性と化学構造の関連 【触媒、基質、特異性、アイソザイム、活性中心、補酵素、アポ酵素、活性調節、ミカエリス定数、最大反応速度、拮抗阻害】 ビタミンとミネラルの構造と機能、欠損症と過剰症 【水溶性ビタミン、脂溶性ビタミン、補酵素、抗酸化作用、ビタミン欠乏症】 | 2,6 | 坂内 | 講義 |
| 3 | 2 | 糖の構造と代謝の役割と制御様式1 【単糖、立体異性体、二糖類、多糖類、解糖系、糖新生、グリコーゲン、ペントースリン酸回路】 | 3 | 相良 | 講義 |
| 4 | 2 | 糖の構造と代謝の役割と制御様式2 【ATP、クエン酸サイクル、ミトコンドリア、電子伝達系、酸化的リン酸化、血糖調節】 | 3 | 相良 | 講義 |
| 5 | 2 | 脂質の構造と代謝 【極性溶媒、脂肪酸、中性脂肪、リン脂質、コレステロール、脂質二重層、細胞膜、不飽和脂肪酸、必須脂肪酸、リポタンパク質、リパーゼ、β酸化、アセチルCoA、ケトン体、マロニルCoA、プロスタグランジン】 | 4 | 相良 | 講義 |
| 6 | 2 | 糖質、核酸、アミノ酸代謝とそれらの相互関係 【トランスアミナーゼ、α-ケト酸、糖原性アミノ酸、アンモニア、グルタミン酸脱水素酵素、尿素サイクル、アミノ酸脱炭酸酵素、必須アミノ酸、プリン、ピリミジン、フォスフォリボシルピロリン酸、フィードバック阻害、再利用経路、尿酸、カルバモイルリン酸、リボヌクレオチド還元酵素】 | 5 | 相良 | 講義 |
| 7 | 2 | 核酸の構造と機能,転写と翻訳。DNAの複製と修復 【塩基、フォスフォジエステル結合、塩基対、二重らせん、mRNA、tRNA、クロマチン、複製、突然変異、除去修復、転写、エキソン、イントロン、スプライシング、翻訳、遺伝暗号、リボソーム】 | 7,8 | 坂内 | 講義 |
| 8 | 2 | 遺伝子操作,遺伝子診断・治療 【組替えDNA、制限酵素、電気泳動、ジデオキシ法、ベクター、プラスミド、クローニング、ゲノムライブラリー、PCR、トランスジェニック動物、遺伝子診断】 | 9 | 坂内 | 講義 |
| 9 | 2 | 薬理学の概念、薬理作用、薬効に影響を及ぼす要因、薬の有害作用、薬の適応 【薬理学、薬の使用目的、日本薬局方、麻薬及び向精神薬取締法、毒薬、劇薬、普通薬、麻薬覚醒剤、受容体、初回通過効果、生物学的半減期、薬用量、拮抗、薬物相互作用、耐性、薬物アレルギー、薬物依存】 | 10~13 | 武島 | 講義 |
| 10 | 2 | 化学療法薬、呼吸器系に作用する薬物 【化学療法薬、薬物感受性と耐性、抗菌スペクトル、抗生物質・抗菌薬の種類と作用機序、抗がん剤の種類と作用機序】 | 14,15,18,20 | 大瀬 | 講義 |
| 11 | 2 | 末梢神経系に作用する薬物、中枢神経系に作用する薬物 【神経伝達物質、交感神経系、副交感神経系、アドレナリン作動薬、α遮断薬、β遮断薬、コリン作動薬、アセチルコリン、抗コリン作動薬、筋弛緩薬、局所麻酔薬、全身麻酔薬、催眠薬、抗不安薬、ベンゾジアゼピン系、GABA受容体、抗精神病薬、抗うつ薬、パーキンソン症候群治療薬、抗てんかん治療薬、麻薬性鎮痛薬、モルヒネ】 | 16,20 | 武島 | 講義 |
| 12 | 2 | 心臓・血管系に作用する薬物 【ジギタリス、うっ血性心不全、狭心症治療薬、抗不整脈薬、抗高血圧薬、アンギオテンシン変換酵素阻害薬、カルシウム拮抗薬、利尿薬、貧血治療薬、白血病治療薬、抗凝血薬、血栓溶解薬、抗血小板薬】 | 17,20 | 武島 | 講義 |
| 13 | 2 | アレルギー・炎症に対する薬物、消化器・生殖器に作用する薬物、 【抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬、H1遮断薬、H2遮断薬、炎症、プロスタグランジン、非ステロイド性抗炎症薬、ステロイド性抗炎症薬、副腎皮質ホルモン、副腎皮質ステロイド、関節リウマチ治療薬、痛風治療薬、消化性潰瘍治療薬、制吐薬、下剤、止瀉薬、子宮収縮薬、性ホルモン】 | 18,19,20 | 武島 | 講義 |
| 14 | 2 | 物質代謝に作用する薬物、救急時に使用される薬物 【糖尿病治療薬、インスリン、経口血糖降下薬、甲状腺ホルモン、バセドウ病治療薬、下垂体ホルモン、ビタミン製剤、救急蘇生法における薬物治療、薬物中毒、解毒薬】 | 18,19,20 | 武島 | 講義 |
| 15 | 2 | 総合評価 | 坂内・武島・大瀬・相良 |
| 筆記試験 【再受験の取扱:有, 出席時間数要件:2/3以上】 |
| 【坂内・相良】患者さんでは、生体を構成している物質の構造、代謝や機能のいずれかが障害されているということを認識し、そのことを常に考慮して診療できるようになって下さい。仮に現在の診断技術の範囲で正常であっても、症状が存在するところには何らかの未知なる異常が隠されていると考えるべきです。そのためには、生体を構成している物質の基本的な構造及び正常な代謝と機能をよく学び理解しておくことが大切です。重要な点を中心に講義をいたしますが、さらに興味のある方は、個人的に教員に質問したり、各自で参考書等を利用して理解を深めて下さい。 【武島・大瀬】医療チームの一員として、対象としているのは、疾患を持った患者さんであることを認識してほしいです。患者さんの十分な治療効果を得るためには、薬物の治療目的、副作用等、薬物の知識を持っていなければ有効な治療効果を得ることは困難です。そのために、薬理学を学び、医療スタッフの一員としてなくてはならないスタッフとなることを願っています。講義は基本的なことに留まりますが、薬理学の基本を学び、考え方を身につけて下さい。 |